津波被害後の「感染症」に関する情報

先のインドネシア・スマトラ島沖地震による津波被害では、皆様方に多大なご心配とご支援をいただき、誠に有り難うございました。

今回の“被災地”でありますタイ南西部のリゾートエリアでは、プーケットは比較的被害が少なかったためインフラにも問題無く平常の生活に戻っていますし、被害のひどかったカオラック、ピピなどでも、陸上の遺体の回収などはほぼ終了し、交通の不便なピピは遅れていますが、カオラックではがれきの撤去作業も進んで、早い所では建物の再建も始まっています。
そのような中で、マスコミによる報道が、復旧の遅れている他の地域と混同されるような伝え方に偏っており、特に感染症への危惧を訴えるような話が流布している状況は、復興を妨げるマイナス要因以外の何ものでも有りません。外務省は、世界保健機構(WHO)の警告として「被害の大きかった地域では安全な飲料水の不足や下水処理施設などへの被害からの衛生状態の悪化、避難民のキャンプの密集した状況などから感染症発生のリスクが高まっている」と発表していますが、少なくともタイにおいては、インフラの回復状況から見てこのようなリスクは想定しにくいものと思われます。
1月16日付けで、プーケット県のWiwat Sitamanoj chief medical officer代理のコメントが発表されましたが、「被災したエリアの食糧、下水設備、海岸の水質、衛生環境に関する監視調査を強化している他、津波発生後の伝染性疾患の患者数と昨年の同時期の患者数を比較した結果、プーケットでは感染症の恐れは無い」(抜粋)という内容です。実際にプーケットの複数の病院で確認をしたところ、津波発生後に伝染病及び新たな感染症の発生は確認されておらず、そもそも遺体そのものからの病原菌の発生は、極めて可能性が低いということです。唯一懸念されるのは津波後の汚水流出による蚊の大量発生ですが、デング熱のみ罹患者が増える可能性が有るものの、プーケット島内においては復興作業が建物の再建の段階に入っているため、これ以上環境が悪化する事は考えにくい、というご回答でした。なお念のため、虫除けスプレーの使用や、肌を露出しない衣服の着用、デングを媒介する蚊は昼行性なので昼間の蚊には気を付ける、などのアドヴァイスをいただきました。

大きな被害を受けた地域の方々、行方不明者のご家族や肉親を亡くされた方々には誠にお気の毒な災害で、現地で生き残った者としましても犠牲者の方々のご冥福をお祈りする次第ですが、このような事実無根の「風評」によりせっかくの旅行を見合わせるのも、また残念な事と思われます。我々現地からも、正しい情報を発信して行くつもりですので、是非とも今後の状況判断にお役立て下さい。また引き続きのご支援をいだだけますよう、よろしくお願い申し上げます。
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by jtdnet | 2005-01-18 15:21 | 「感染症」情報
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